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【青雉】メランコリック・ベイビー

「あ~、さっぱりやる気が起きねェな~。
 こりゃ、きっとアレだな…え~っと、なんだ…忘れた」

「もしかして、五月病…と仰りたいのですか?」

「ああ、それそれ」

拍手[1回]

上司の言わんとすることを見事的中させてみせるシュアは、伊達に長年、海軍大将補佐を務めているわけではないようだ。
そんな彼女が勤務中であるにも関わらず、目の前のソファで横になり寛いでみせる上司に深い溜息を吐かされるのも、かれこれ何度目のことだろう。

「はぁ…、五月病も何もクザンさん、あなたにやる気がないのはいつものことじゃないですか」

「相変わらずシュアちゃんは物事をハッキリ言うねェ。
 その勢いで俺に対する熱い気持ちもハッキリ言っちゃってくれていいのよ?」

「あなたに対する熱い気持ちというのは何ですか?
 彼此50歳にもなってこんな小娘にとやかく言われなくても、
 いい加減真面目に仕事に打ち込んで欲しいという気持ちですか?」

「あらら、期待ハズレの返答だな。
 それとシュアちゃん、俺ァまだ47だぜ?
 でも、本当…『ダラけきった正義』がモットーの俺だが、
 最近は特に気力が湧かないとゆーか…何もする気になれないとゆーか…」

「そうですか、それなら仕方ありませんね。
 では、今晩の食事の予定もナシにしましょうか」

言うや否や、机上で眠る電伝虫に手をかけるシュアであったが、すかさず反対側から伸びてきた大きな手が、彼女の小さな手の甲に重ねられ、一度持ち上がりかけたレシーバーは、ガチャリと元ある位置へ戻された。

「レストランにキャンセルの連絡を入れないと…」

「こらこら、待ちなさいや。俺がいつ行かないっつった?」

「あら、何もする気になれないと仰っていらしたので、てっきり出かける気力もないのかと」

「それとこれとは別だ。
 シュアちゃんとのデート、俺ァ楽しみにしてんだから」

「そんなダラしない姿のまま言われても説得力ないですよ。
 あと、手スリスリしないでくださいキモチワルイ」

「つれねェなァ、仕事中のシュアちゃんは。
 ベッドの中だと、素直なんだがなァ…ぶ!?」

「変なこと言ってないでホラ、新しい手配者が挙がってますよ」

なかなか仕事に取り掛かろうとしない上司にいい加減痺れを切らしたのか、シュアは活力の漲らないその顔面に無遠慮にも手配書の束を突き付けた。

「ちょっとちょっと、手配書の男とキスしちまったじゃないの。
 どーせならこっちのボインのねーちゃんの方が良かったんだが…って、
 アダダダ!手ェ抓るなんてひでェことするじゃないの」

「フン、仕事しないならいつまでもそうやってその手配書の女と一緒に
 オフィスデートを満喫してればいいじゃないですか。
 今夜は私、他の方と出かけますので」

「ジョークよ、ジョーク。
 俺が一番したいのは…シュア、あんただ」

とうとうヘソを曲げてしまった彼女に慌てた青雉は、漸く重い腰を持ち上げ、謝罪を込めた口付けを彼女の唇に落とそうとしたが、忽ち手配書でガードされてしまい、代わりに本日2度目となる味気無いキスを受ける羽目になってしまった。
どうやら、彼女との本命キスは仕事を終わらせるまでお預けらしく、

「こりゃ、マジにやらなきゃなんねェみたいだな…」

と最早五月病だの何だのと言っている場合ではなくなってしまう大将なのであった。

***

ク「なあスモーカー、俺って50歳に見えるか?」
ス「あ?ああ…そうだな、見える」
た「スモーカーさん!そんなハッキリ仰れば青雉殿が傷つきます!
  大丈夫ですよ、青雉殿。見えるといっても首から上だけですから!」
ク「…それ何のフォローにもなってねェよ、たしぎちゃん」
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