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【パウリー】肩をトントン叩いたら

「カク、キスしよう」

シュア…わしとしてはそれはもう飛ぶほどに嬉しい申し出なんじゃが、
 お前はパウリーの恋人じゃろう?」

「いいのよ…パウリーは私のこと嫌いなんだから…うっ…」

「は?」

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いきなりどうしたと言うのだろうか。
理由を聞こうにもシュアは泣き出してしまい嗚咽で上手く言葉を紡げないでいる。
そんな彼女の頭をヨシヨシと撫で、どうにか落ち着かせようと試みるカクだったが女の涙は男心を擽るもの。
シュアのお言葉に甘えて本当にその唇を奪ってしまおうかと彼女の顎に手を掛けた矢先、前方から事の発端であろう人物が。
シュアを心配して様子を見に来たのだろう。
何を思って言ったのかは知らないが"パウリーは私のこと嫌いなんだ"という先程のシュアの言葉はやはり彼女の思い過ごしだったようだ。
まだ何もしていないというのに此方に向かって来るパウリーの"今すぐシュアから離れやがれ"とでも言うような、おぞましいオーラを目の当たりにした瞬間、カクはそう確信したのであった。

シュア、もし本当にパウリーにフラレたらその時はわしが存分に慰めてやろう。
 だから、惜しいがキスはそれまでお預けじゃ」

「え!カク、待ってよ!」

去って行くカクを追いかけようとしたシュアだったが

「待つのはお前だ、シュア

咄嗟にパウリーに手首を掴まれてしまうのであった。

「げっ、パウリー」

「げっ、て失礼な奴だな」

漸くパウリーの存在に気付き、目を見開くシュア
しかし、すぐに掴まれた手を振り払うと素っ気なく彼に背を向けるのであった。

「まだ怒ってるのかよ」

「…………。」

「カクと何話してたんだ?」

「……キスしようって」

「正気か!?何で好きでもない奴とそんなハレンチなこと…」

「だってパウリーいつまで経ってもキスしてくれないじゃん!
 でも、そうだね。
 好きでもない奴とはキスなんてそんなハレンチなことできないもんね。
 やっぱりパウリー本当は私のことなんか…」

再び涙が込み上げ小刻みに肩が震える。
しかし、そんな肩をふいにトントンと後ろから叩かれ反射的に振り返ると、唇に降る柔らかい感触と共にシガーのほろ苦い味が口に広がった。

「好きだからこそ心の準備ってもんがいるんだよ、馬鹿」
 
****

「やっぱりキスは当分お預けのようじゃな~」
『カクだけ迫られるなんてズルイっポー』
「お前ら何盗み見してんだよっ!」
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